今日は松本清張の短編集「張込み」です。
この短編集はそれぞれの話で、かなり恐怖を味わいました。
ホラー小説とも呼びたいくらいです。
共通しているのは、いろいろな話に付箋があり、最期のクライマックスに
通じるのですが、その過程にいくまでが、ただただ怖いのです。
「顔」という話では、過去に殺人を犯しながらも、逮捕を免れ、俳優を
目指している犯人の物語です。
その主人公はこれから殺人を犯す行きの列車で、ある男に見られるという
所から始まります。殺すであろう恋人と一緒の所を見られているのです。
ですから主人公は今でも、このことを悶々と思い出しては、いつか捕まらないかと
恐怖に怯えているのです。
そこで犯人の主人公がとった行動によって、、、
松本清張の作品の最後は、決して爽快な終わりではなく、ドロドロとした苦い
珈琲だとはおもいませんか?
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